保険診療と自費診療の違い
保険医療は、疾病(むし歯、歯周病、外傷、感染性疾患、顎関節症など)の医療を保険証があれば受けることができます。国が提供するセーフティネット医療として世界的にみても大変すぐれたものです。
保険診療には、いくつか特徴があります。
- 日本全国どこにいっても医療費は同じです。
- 誰が治療しても経験の差に関わらず医療費は同じです。
- 指定された範囲の歯科材料を使うことが決まりになっています。
- 治療のオプションが決められていますが、非常に少ないです。
保険診療に際しては、国が定める「保健医療機関および保健医療療養担当規則」を遵守して診療しています。咀嚼の回復を目的とした治療です。セーフティネットであるというご理解の上、選択されることをお勧めします。つまり、
- 金属アレルギーを引き起こす可能性をもつ銀歯の問題
- 長期的視野にたった歯を温存する治療
- 高度な歯周病再生治療
- 見た目も満足できる治療
- 快適性の高い、壊れづらい義歯
- インプラント治療
- 予防処置・歯を守るための材料や治療などは含まれていない
30-40年程前の疾患が大量に発生していた高度成長期には、このセーフティネットが機能し時代にマッチしていましたが、今や「価値観の多様性を認める時代」に突入しております。
つまり、「私はこうしたい」「この治療は受けたくない」「もっと説明を受けて考えたい」 というご希望がたくさんあるこの時代に、保険診療ではご希望に添えないことがあります。
我々保険医はこの状況を好ましく思っていません。保険診療でも、十分に「みなさんの歯をしっかりと守れる医療」が本来あるべき姿だと考えています。
画像クリックで、現在の保険医療の問題点をまとめた冊子をダウンロードしていただけます。(兵庫県保険医協会の許可を得ています)
みなさんの声とみなさんの力で、「歯をしっかりと守れる保険医療」にしていきましょう。