神経温存処置はどこまでできるの?
投稿日:2017年6月24日
カテゴリ:院長ブログ
むし歯を広範囲に作ってしまい、むし歯をとればおそらく神経が露出するだろうというこの方。
やはり、神経が露出してきました。
それも結構広範囲です。
以前であれば、このまま歯内療法へ移行し、神経を全部取り、
さらに洗浄しやすい形に削り、薬液で消毒し密閉するという、
非常に複雑な治療をしないといけないケースでした。
実は歯科医療というのはかなり進歩しています。
神経温存処置もその一つです。
この方は特殊なセメント(MTA)を用い、神経温存処置を行い、
中の神経が歯を再生させやすい環境を整えます。
まずは、症状がでないことが最初の成功の条件ですが、
今のところクリアしています。
この治療法は歯を守るためのすばらしい方法だと思います。
神経温存処置の方法は、実は根の内部において感染がない状態を確保できれば可能です。
保険適用外の方法ですが、投資する価値は十分あると思います。
感染の状況によっては、部分的に神経を残すことも可能になっています。
むし歯の治療を受ける場合には、
顕微鏡もしくはルーペ使用の確認、
神経温存処置のオプションの確認、
ラバーダム使用の確認、
治療費用(保険適用ではありません)をしっかりとご確認されると、
適切に歯を守ってくれるクリニックが見つかると思います。
ご参考下さい。
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