どのように情報を選んでますか?
投稿日:2017年6月18日
カテゴリ:院長ブログ
みなさんはネット検索で情報を探されることが多いと思います。
歯に関する情報は、
ここのサイトがお勧めです。
個人個人で状況は違いますから、
あなたにぴったりの、「確定的な情報」を得られるまではいかないと思いますが、
歯に関してはまずこちらを参照されてはいかがでしょうか。
大きく間違った情報は少ないはずです。
↓歯ちゃんねる88
http://www.ha-channel-88.com
もっと余裕がある方は
ちょっと難しくなりますが、
こちらを読まれると良いでしょう。
健康・医療の情報を読み解く-健康情報学への招待-京大人気講義シリーズ-中山-健夫
この本を読まれると、
テレビや雑誌でコマーシャルされているもののほとんどに疑問符がつくかもしれません。
実は我々が情報を探すときに、一般的なグーグル検索をすることもありますが、
その分野に詳しい人を探しだし、書籍や講演会、直接メッセージのやりとりを
行い情報交換をするということをします。
たまにいらっしゃいますが、ご自分で検索され診断までされて、
「これをやってほしい」とオーダーされる方。
実は、その典型は「歯石をとってほしい」なんですネ。
ここで整理しておきたいのは、「歯石をとるのは目的ではない」ということなんです。
分りますか?
「歯石を取るために来た」というのは、「本当は、ちょっと違うよ」ということです。
そういう話をすると、怒りだす人がたまにいます。
「メンドクサイからなんでもいいから、歯石をとってくれ!」
「他の医院はすぐ歯石だけ取ってくれたから、ここでもやってよ」
残念ながら、サービス医療(患者のいいなり医療)に慣れてしまっている患者さんは、
こうなってしまっていることが多いのですが、これはご本人が一番、損をしているんですね。
どういうことか解説しますと、
本来、「歯石をとる」という行為は、
歯周病の治療として行われてきたプロセスの一つでした。
「でした?」、「なんで過去形なんですか?」と思われましたか?
現在歯周病の治療として、必要な考え方はバイオフィルム感染症と言われていますが、
口の中のバクテリアや、バクテリアの足場になる歯石を取り除くことが第一に行われます。
これは最初に行われる処置ですが、感染している歯周病菌や、ダメージを受けた骨の形、
その人の免疫の状態によっても変化し、さらに遺伝的な要素も絡んできます。
「む、難しい!!」 と ここで読むのをやめないで下さいネ!
かんたんに言いますと、
「歯石をとれば、歯周病予防になる」というのは間違いだということです。
「えーー、だっていままでそういう説明(歯石をとって歯周病を予防する)を受けて来たよー」という方。
これはなぜかというと、日本の保険診療のシステム(セーフティネット医療)がそうなっているだけであって、
実際の歯周病治療はどんどん研究が進み、保険診療システムとの乖離が起こっているわけです。
「えー、じゃあ保険ダメじゃないですか」と思われますか。
実際はダメではありません。
国民に対する最低限の医療を提供するセーフティネットという目標は達成されています。
「じゃあ、どうすればいいんですか?」
バイオフィルム(細菌)に着目した歯周病治療やケアをしてくれている歯科医院を探すことです。
逆に言えば、
簡単に「歯石をとりましょう」だけの医院は危険かもしれないとは言いませんよ。
あ、ちなみに前述の「めんどくさいから歯石をとってほしい」という方は、
X線で確認すると歯周病治療が必要な状態でした。
御理解いただけませんでしたので、
前に行っていた「歯石をとることだけをやってくれる」医院に戻られました。
「患者様ーー」に代表されるサービス医療は一見心地よいように思われるかもしれませんが、
我々が提供するのは、ホスピタリティ医療です。
(保険診療では、検査もせず歯石だけをとるのは違法ですが、
それを平気でやってしまう歯科医院もあるのです。おっと!
どちらを選択されるかは自分次第ですネ。
はい、では医療情報に話を戻しますと、
我々、歯科医師や歯科衛生士は、みなさんにとって必要な情報を
自分の頭の中から瞬時に引っ張りだしたり、
分らなければ検索をかけて調べてお伝えするというのが役割かと感じています。
いろいろなことを、簡単そうに診療室では話していますが、
実は貴重な情報を伝えているんですネ。
それでは!
浦安審美インプラントセンター/ローズタウン歯科クリニック 院長 青山達也
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