セラミック治療のよくある例 その24 少しずつ銀歯を白くしていきたい
一気に全部白くしたいという方よりは、
少しずつ白くしていきたいという方が多いように思います。
この方は奥歯の2本を白くしたいということで、
銀歯だった奥から2番目にセラミックのかぶせものが装着されました。
一番奥の銀歯を外していきます。
いつもどおり、金属アレルギ—のきっかけを作りたくありませんので
金属の削片を口の中に飛ばさないような配慮をしています。
表面だけでなく、歯の内部にも金属が入っています。
慎重に金属を削って外しますが慎重にやらないと穴をあけてしまいます(穿孔)。
もし、穴があいていたり、穴がをあけてしまうと特殊な素材で穿孔を封鎖しないと行けなくなります。
中の金属を外すと、歯の内部に感染が見られました。
歯内治療を行います。
残っている部分が非常に少ないため樹脂で壁を作って治療を行っています。
もちろん、ラバーダムはマストです。
理由は、唾液中の細菌が歯の内部に入るのを防ぐ必要があるからです。
もし、あなたがラバーダムをされずに歯の治療を受けているとしたら・・・・
これぐらいにしておきます。
日本ではラバーダムを使わない歯科医院の方が多いので、
うかつに敵を作ってしまいますので。
歯内治療が終了し、グラスファイバーを樹脂に接着し、同時に封鎖と補強をしました。
若干変色している部分はむし歯ではありませんが、セラミック治療においては色を遮蔽しないといけないという影響があります。
8倍の拡大視野で歯を削り、仕上げます。
セラミックの歯を接着したところです。
一番後ろの歯ですが、
銀歯(左)とセラミック(右)での印象はいかがでしょうか?
他の歯科先進国では日本でよくみる銀歯というものは存在せず、
銀歯というものは日本独自に保険給付用に開発された代替合金であるとご存知でしたか?
歯科で使用される金属は、ゴールドというのがスタンダードなのですが
保険給付としては費用の面で使えないという理由のようです。
10年後には銀歯治療というのはなくなっているかもしれません。
この方はタイミングをみて手前の銀歯を白くされるそうです。