がんばってくれたから奇麗になった
昨年の今頃でしたでしょうか。
下のまえ歯のガタガタ感と、
上の犬歯が八重歯ぎみの方の治療を開始しました。
この歯並びになった背景には
唾の飲み込みの癖、
主に舌を上に挙げるということがうまく機能していないということがありました。
この子の場合もそういう癖がありましたので、
癖とりをして
舌と唇とのバランスをとりなおし、
鼻からの呼吸がしっかりとできるように補正するということを
主目的に治療を開始しました。
左が治療開始時(10歳)、右が治療後です。
アプローチを始めるのが若干遅かったので、
チャレンジケースということを前提に了承していただきました。
いかがでしょうか。
八重歯ぎみだった犬歯はちゃんと歯列(歯並び)の中に納まり、
唇は幼い唇(左側)からおとなの唇(右側)に変貌を遂げています。
たった13ヶ月でこれほど変化するのですね。
舌の正常なポジションと唇の筋肉とのつばの飲み込み時の適切な連携、
適正な鼻からの呼吸でこれほど変わるのですね。
上の歯と、下の歯の変化です。
金属のワイヤーや、
プラスティックの拡大装置は使っていません。
あくまでも開始する時期が遅く、
チャレンジケースでしたので
たまたまかもしれません。
でも、良かったです。
スマイル時の口元の比較です。
少女からおとなに変貌を遂げたかのようですね。
患者さんが、とてもがんばってくれたので
良い結果が得られました。
患者さんがあっぱれです!
もっと早い時期にみせていただければ、
呼吸や、嚥下、咀嚼、食生活に関する情報を提供できますので、
このようなチャレンジケースではないほうが
お互いに安心して治療を勧められると思います。
こどもの歯ならび、あご、顔面を適正に育成するためには、
学校健診の紙をもらってはじめて来院するのではなく、
しっかりとかかりつけ医を定め、
定期的な栄養管理をふくめた指導をうけることをお勧めします。