むし歯治療のよくある例 その1 中で広がっているケース
上あごの右おくにむし歯が見つかったこの方、
一見むし歯の入口からすると小さそうです・・・
少し削ってみたところ、
むし歯を少しずつとっていきます。
直径1mmのみみかきのような道具や、
中をかき出すドリルをつかっています。
これである程度取りきったか?と思いきや、
拡大視野(8倍)で見るとそんなことはなく、
側面にちいさな穴を発見しました。
見えますか?
小さな穴。
その穴の先にあるむし歯を取り除き、
念のためむし歯が赤く染まる薬で染め出してみると、
まだまだ、むし歯は残っており、
きれいにしないといけません。
それらを取り除き、
点検するとまあ怪しいところがあり、
ここも取り除かなければいけません。
取り除きましたので、再度点検です。
キレイになっているようです。
いろんな角度から、
チェックを行います。
OKです。
ここまで20分ほどかかっています。
予約時間が15分でむし歯治療を行うのが困難な理由がわかりましたか?
見比べてみましょう。
3mm下の部分までう蝕(むし歯)が及んでいました。
ひとまず、応急的に樹脂で封鎖します。
応急的というのは、長持ちしない可能性が高い素材だということです。
他の方の例ですが、
このように周囲のエナメル質に亀裂が大量に入ったり、
樹脂が破損して、むし歯になったりという懸念があるわけです。
治療の繰り返しは歯を失う方向に向かいます。
応急の樹脂で問題がでないことを確認したあとは、
エナメル質と同等の硬さをもつセラミックで治療することをお勧めします。