歯を守るために必要なこと むし歯の予防
投稿日:2017年6月18日
カテゴリ:院長ブログ
毎年、
6月4日に
むしばの日として、
歯の衛生週間というのが
催されます。
そこでは、
「むしばにならないように歯ブラシをしましょう」
という啓蒙と教育が行われています。
実は、
このフレーズは、
正しく解釈すると
以下のようになります。
(WHOの提言によると)
「むしばにならないように、
フッ化物入り製品を使って予防をしましょう。
日本は歯ブラシの習慣ができてる国ですね。
ということは、
一番簡単なのは
フッ化物入りの歯磨剤を使うのが良いでしょう。」
です。
さらに突っ込んで
「根本的な解決策を求める方向け」に
解釈するならば、
「これはあくまでも
一般的な大多数の人向けのむし歯予防方法です。
もし、
食生活をもっと厳密にコントロールできる人であれば、
フッ化物入り歯みがき粉は使わなくても良いですよ。
ただし、
それができる人は
ごく少数になります。
なぜなら、
この
「食の教育」は日本では行われていないですから。
となります。
これまで、
このようなことは
しっかりと伝られてきたでしょうか?
「フッ化物」「フッ素」で検索すると、
「フッ素の悪い側面」を
極端に取り上げたサイトが存在しますし、
上位表示されるようです。
一方で、
「フッ化物を使いましょう」
といわれています。
そうすると、
「こんな悪いフッ素を予防に使うとは、けしからん」
という結論に達する方や、
「塩やこしょう、香辛料などなんでも取り過ぎは問題を起こすでしょう」
と落ち着いて
「濃度の問題ですね」
と解釈できる人に分かれます。
話を戻しますが、
「歯ブラシを行うこと=むしば予防ではない」
というのは、
大切なポイントです。
本来ならば、
行政が
「公衆衛生」としてこのようなことを
継続して伝える必要があります。
しかし、
日本は、
30年前と変わらない
アプローチを続けています。
つまり、
「予防」という概念を
適切に育てる
種まきが行われていません。
一方で、
30年前からシフトチェンジを行ってきた
歯科先進国が存在します。
そのような国で行われてきた
予防処置は
大変参考になりますが、
日本人には前述したように
知識のベースがないので、
なかなか理解できない方が
多いようです。
これからも、
ご自分の歯を、
受け身のまま、
「国の方針」や「公衆衛生」に任せますか?
それとも、
自ら「良質の情報」を取り入れ、
選択肢を増やしますか?
後者が増えてることを願います。
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