大事なのは終わった後だった! むし歯体質改善への道 その1
投稿日:2017年6月19日
カテゴリ:予防歯科
急に寒さが増してきましたが
体調は大丈夫でしょうか?
さて、かねてより準備していたむし歯に関するある治療方法を提供できるようになりましたのでご紹介します。
当院では、
「むし歯かな?」と思って来院される方や、
「明らかに穴が空いてるんです」「痛みがある」「ものが挟まる」「変なにおいがする」などの悩みで来院される方がいらっしゃいます。
通法どおり歯を詳しく見て、X線写真を撮って検査し、
むし歯で溶かされた部分を取り除いて
詰め物をしたりかぶせものをする治療を行ないます。
むし歯の穴はなくなり症状も落ち着いたら一安心されることだと思います。
でも、実はこれ、「見せかけの治療」だったのです。
え?
見せかけ?
どういうことですか?
はい、こういうことです。
ますます、わからなくなりましたか?
詰める治療、かぶせる治療というのは、
あなたのむし歯を引き起こした「真のリスク」に対する治療ではありません。
つまり、再び繰り返す可能性を残したまま治療が終了しているということです。
「見せかけのリスクに対する治療」です。
ほとんどの方の場合、この表の左の黒い部分で終わっているはずです。
「真のリスク」を探るには、治療が終わった後に
う蝕菌検査を行った方が繰り返しの可能性(リスク)を減らすことにつながります。
検査の結果、リスクが低いと判定された方はそのままメインテナンスに移行できます。
この方の例がそうです。
う蝕菌の比率が0.1%以下となっています。
今後問題を起こすとしたら生活習慣が大きく乱れた場合に限られるでしょう。
では、もしリスクが高い場合はどうしましょう?
次の方の場合は、う蝕菌の比率が2.8%、ハイリスクに分類されます。
今後う蝕の繰り返しの可能性が非常に高いことが考えられます。
このように治療が終わった後に検査をすることで、
その人の本当のむし歯リスクがわかります。
来院時にリスク検査を行なう医院があるようですが、
その場合のデータはう蝕や清掃状態が悪い場合が多く、
やや高めに出るはずですので見せかけのデータといえます。
その2へ続く
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